昭和20年9月の淡路岛。江坂町国民学校の初等科5年男组の级长、足柄竜太、バラケツ(ヤクザ)志望の正木三郎らは担任の中井驹子先生の指示に従って、国语の教科书の不适表现个所を墨で涂りつぶしていた。海军大将になることが梦だった三郎、父母を亡くした竜太、仲间のデブ国、ニンジン、ボラ、ガンチャ、ダン吉、アノネも、何によってよいか皆目见当がつかなかった。生徒の人気の的、驹子先生も、新婚早々に出征した夫正夫が戦死し、婚家の网元にとどまるかどうか迷っていた。义理の両亲は、次男の鉄夫との再婚をすすめるのだが、気がすすまなかった。新学期が始まって、転校生がやってきた。海军提督だった父に同行して岛にやってきた波多野武女だ。彼女のきりりとした美しさに胸ときめいた少年たちは、武女と提督を进驻军の手から守ってやることを誓い合った。そんなある日、竜太の祖父で巡査の足柄忠勇のもとに进驻军が岛へやってくるという报せが入った。数日后、星条旗をなびかせて巡视船がやってきた。アンダーソン中尉に率いられたGIたちは城山にある砲台を次々と爆破していった。その晩、中井家では将校を招いて大宴会が催された。手伝いを途中で抜け出して自分の部屋に戻った驹子を、鉄夫が力づくでねじ伏せ、体を夺った。翌日、バラケツと竜太は学校の帰りがけに天神さまに寄ると、一本足で松叶杖をついた白衣の军人に声をかけられた。驹子先生の夫正夫だった。しかし、驹子先生は前夜の鉄夫とのことがあるため、正夫に会うことはできなかった。正夫は、竜太とバラケツに暮らすところが决ったら连络すると约束し、岛を去った。岛の正月は、村芝居で赈わった。床屋のトメとその爱人で流しの旅芸人池田新太郎が企てた演し物は、驹子と鉄夫と正夫の三角関系を脚色した世话物で、町の好きものたちに大受けした。戦后はじめての春がめぐってきた。桜が満开になる顷、竜太、バラケツ、武女は6年生に进级、担任は驹子先生だった。间もなく、武女の父は巣鸭プリズンに出头し、武女は岛に残ることになった。それとは反対に、バラケツの兄、二郎と爱人のヨーコが岛に戻ってきた。成金、軽薄を絵に描いたような二人が教室にやってきて、キャンデーをばらまいた。争ってそれを拾う生徒たち。そんな子供たちの姿を见て、驹子先生は子供たちに野球を教えようと思った。竜太たちは见よう见まねでグローブやボールやバットを作った。毎日、みんなは暗くなるまでボールを追ったが、バラケツだけは兄のいかがわしい仕事を手伝っていたために仲间に入らなかった。しかし、その兄と爱人は仕事に失败して自杀してしまう。夏休み、驹子先生は竜太と武女に连れられて、金比罗さんにいる正夫を访れた。鉄夫との过ちはあったものの、正夫に许しを乞い、もう一度一绪に生活を始めようと决意したのだ。二人の新しい生活が始まり、戦前の中等野球で活跃した正夫をコーチに招いて驹子先生率いる“江坂タイガース"は一段と练习に热が入った。バラケツもチームに戻ってきた。しかし、隣町のチームとの初阵は、惨憺たる结果で终った。学校生活も残り少なくなったある日、武女に、父がシンガポールで绞首刑に処せられたという报せが入った。そして武女は兄が待つ东京に帰らなければならなくなった。そんなところにかつて、岛にやって来たことがあるアンダーソン大尉が、思い出に江坂タイガースと试合をやりたいと申し込んできた。竜太と三郎は、武女の父亲を绞首刑にしたような国のチームとはやりたくないと突っぱねたが、武女はやると言ってきかなかった。试合は、武女の决胜打で江坂タイガースが胜った。昭和22年3月、武女は兄と一绪に岛を去った。バラケツ一人が武女を见送った。